そうかそうか。読み終わって、時代背景が一昔前っぽいのに納得した。なるほど。読みながら、時々出てくる一真の飲酒のシーンにヒヤヒヤしていた(それもまた今の時代)。けれども登の方が常に細くて高い綱渡りをしていたわけで。最初は登と一真の関係は、打算的なものだったと思う。読み書きのできない登にとって、そこそこなことができて言うことも聞く一真は「使える」存在だった。始まりがどんな出会いであっても、積み重ねた時間には複利的な価値が積み重なっていく。一真の言うように、先のことは何も知らない。そのときは冗談に過ぎない。
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