2017年12月の読書まとめ

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2017年12月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2277ページ
ナイス数:237ナイス

 

1.海辺のカフカ〈下〉
最終49章で「悪いことはなにも起こっていない」とカフカ君がさくらさんに語ったところで、終盤の緊張から、一気に緩和へと、戻ってくることができた。世界の縁まで、たどり着いたのかもしれない。本当の家族を求め続けたカフカ君に対し、本当の家族以上のような関係になったホシノ青年とナカタさん。「家族」という関係性も、文脈に沿ったラベルのひとつだと感じた。抽象度を上げれば、その関係性も、記号、象徴のひとつに過ぎないのであろう。それは「死」も同様だ。死を受けとめる、向き合う、感じ続けることで、生まれる何かがある。

 

2.「本を読む子」は必ず伸びる!
自分がteenの頃、選ぶものの基準に「サッカーに関するもの」というのがあった。裁縫セットも、総合学習のテーマもサッカー、朝読書でも、先生の目を盗んでサッカーの雑誌を読んでいたっけ。そのこだわりは、今は薄れているけど、無くなってはいない。ビジネスバッグにも、ネクタイにも、マンチェスターユナイテッドのロゴがひっそりと浮かんでいる。今はサッカーと同じくらい好きなものがたくさんある。好きなものを卒業するのではなく、たくさん作ることで、相対的に1つの割合が減っていき、バランスがとれていくのだろう。好きな本を読もう。

 

3.漫画 君たちはどう生きるか
「嫌われる勇気」のように、メンターとの対話形式が、昨今のベストセラーの特徴なのかもしれない。浦川くんのように、「生き方」を知っている人間は、環境が変わっても対応できるのだろうな。コペル君のように、「当たり前を疑う力」も必要だ。信長の鉄砲の時代から始まり、「安全圏からの攻撃力」は高まっている。インターネット、SNSがそれを爆発的に強化した。一方で、身を守る力は高まっていない。鎧を装備していた戦国時代の方が、まだ高かったかもしれない。

 

4.表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬
若林さんのキューバ一人旅の旅行記。一人旅だけど、いや一人旅だからこそ、そこには多くの対話があった。現地の人との対話、自分との対話、そして…2016年4月に亡くなったという、正恭さんの父との対話。旅という営みは、自分を再発見させてくれるものなのかもしれない。「亡くなって遠くに行ってしまうものかと思っていたが、不思議なことにこの世界に親父が充満しているのだ。」と語る若林さん。自分も、昨年亡くなった祖母、今年亡くなった祖父に、同じような気持ちを感じる。来年は自分も、ちょっと旅に出てみようか。

 

5.私をくいとめて
Aという架空の存在と、自分の中で対話し続ける主人公のみつ子。Aがみつ子に終盤で話した、「オレンジジュースの例え話」は、安心感のフレーバーとともに、心に染みわたった。ノゾミさんの姿もまた心強い。割り切って、自分が信じた幸せの道を進めるって素敵だ。実はそれが、一番の解決の近道だったりするのかも。そういう意味でも、自分との対話って大事だなぁ。ノゾミさんにも、Aのようなコンシェルジュがいたのかもしれない。みつ子やノゾミさんと性別は違う自分だけど、身近な話題として読めた作品でした。

 

6.ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由
お店の入り口に貼ってあるただめし券を剥がして提示すれば、だれでも無料で食事ができる。それが未来食堂だ。飲食店の効率化と、お客さんの喜びをオーダーメイドするということは、相反するものだと思っていた。しかし、未来食堂の小林せかいさんは、効率化とお客様の喜びを両立させている。未来食堂にある、“まかない”、“ただめし”、“あつらえ”、“さしいれ”という仕組みは、新しくもあり、古き良き時代の優れた仕組みでもあった。飲食店が次のステージに進むためには、こういったモデルを取り入れていく必要があるのだろう。

 

7.なぜ、この人と話をすると楽になるのか
「コミュニケーション障害」という言葉を聞くことがある。この「障害」という言葉に筆者は注目している。泳げない人のことを、「水泳障害」とは言わない。料理ができない人のことを、「料理障害」とは言わない。つまり、できて当たり前とみなされることができないときに、障害という言葉が使われるのではないかと、筆者は分析している。しかし、コミュニケーションは話し手の要因だけで決まるものではない。聴き手が上手にパスを出し、話し手にドリブルさせるものである、とのこと。主観と客観の違いは大きい。プレイヤー視点と、観客視点が必要だ。

 

8.どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた
当たり前を疑って、自分なりに咀嚼した考えを導きだそうとしている二人。お互いが「僕はこう思うんですよ」って言える関係は素敵だ。人の成長には、「積み上げていく成長」と「ゆらぎからの学びがありそう」だとのこと。好きなことをやり続けつつ、うまくいかないときは一旦止まってもいい。それが多様性に繋がっていく。

 

9.関先生が教える世界一わかりやすい英文法の授業
英文法は面白い。それを学べたのは、塾講師として働くようになってからでした。英語も公式に当てはめて、ロジカルに解けるという爽快感を味わえます。文法って毛嫌いしちゃうけど、覚えると楽なんだよねぇ。コストをかけずに英文が読めるようになります。

 

 

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著者:ルート


不登校の子どもたちの支援者として働いているルートです。中学校1年生の時の不登校体験や大学院時代の休学体験を活かし、同じ悩みをもつ子どもたちの支援者となりました。 メールでお子さんの相談を受けたこともあります。お困りでしたら、何か力になれるかもしれません。

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