こんにちは。ルートです。
タイトルにある通り、蛇蔵&海野凪子コンビのコミックエッセイが面白いです。
最初に呼んだのは「日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典」
これが抜群に面白かった!
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
面白い!今のところ今年ベスト。「古典と言えば作者と作品を丸暗記」というのがみなさんの平均値でしょう。作者さんも最初はそうだったようです。でも、この本で「手軽に古典を学べるコミック新書を作りたい」という想いから、いろいろ調べてまとめられたとのこと。言いたい放題の清少納言や、「アホなふりをしよう」とした紫式部など、「え?なにそれ?もっと知りたい」感が満載です。当時の出来事を、「今に例えるなら」という書き方をしてくれているので、すんなり時代背景が入ってきます。大人の再学習、学生の古典入門におすすめです。
これがとても面白くて、
その後で2人の作品を調べると「日本人の知らない日本語」シリーズが出てきました。
こちらもまた面白い。
日本人の知らない日本語
凪子先生がとてもキュート。留学生みんなに慕われているんだなぁと感じる。日本人にとっても「そうだったのか」と思える知識がたくさん書かれている。特に敬語に関して、この本はいい学び直しになるかも。また、高校生に古文を教えてて思うのが、まず我々は現代語の品詞を再確認した方がいいなということ。現代日本語がしっかりわからないままでは、古文、ましてや外国語なんて、理解するのが難しいよね。昔から女性たちが言葉の産み出し手だったみたい。女性たちが「かわいくない?」と作った言葉が、意外と定着しているそうな。
日本人の知らない日本語2
2巻もまた面白かった。小学校高学年か、中学生の国語の副読本としてすごく参考になると思うなぁ。古典が苦手な高校生にもおすすめしたい。助動詞「る・らる」の用法を覚えるために、現代語の「れる・られる」と同じですよと解説して、受け身と尊敬はベースは同じ、そこから可能の意味が派生して~とかわかりやすい。学校の教科に当てはめなくても、この本に出てくるコミカルな留学生のエピソードは参考になる。マダムがおでん屋台で「コニャック」を頼んだら「おいてません」と言われたとのこと。どうやら「こんにゃく」のつもりだったそうな。
日本人の知らない日本語 (3) 祝!卒業編
3巻は卒業編。優秀な趙さん、お金持ちの王さん、コスプレ好きフランス人のルイくん、女の子好きイタリア人のアントーニオさん等、主要メンバーが卒業する巻でした。具合が悪くて病院に運ばれたダイアナさんに、お医者さんが「どうされました」と聞いても伝わらないのに、先生が「どこが痛いですか」と聞くと伝わるというのは、なるほどと思った。相手に伝わりやすい言葉をえらぶ、和和訳力は、我々日本人にも必要な力ですね。
日本人の知らない日本語 4 海外編
日本で学ぶ外国人生徒を題材とした3巻までと変わり、4巻では凪子先生と蛇蔵さんがヨーロッパを飛び回ります。蛇蔵さんがいっぱ出ているので、蛇蔵さんファンには4巻がおすすめです。「勘違いされているけど、実は本場では…」という話題はどこの国でも尽きないようです。でも、どっちが正しいとかではなくて、お互いの違いをリスペクトして歩み寄ろうとする部分は素敵だなぁ。違いを見つけたら「淘汰するべき」ではなく、「多様性を楽しむべき」という視点が、世界平和に、そして身近な人の理解に繋がるだろう。不登校生徒支援にも通じるなぁ。
と、こんな感じの感想でした。
普段何気なく使っている言葉も、ちょっと立ち止まって見直してみると、
新たな発見があります。
コミュニケーションは、言葉だけでなく、心だなぁと感じさせてくれる本たちです。
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