今日、おいしいおいしい料理のフルコースを食べれたからといって、
明日も同じ料理を食べれるとは限りません。
そもそも今日と全く同じ料理が明日提供されるかどうかも分からないし、
奮発して支払った今日の代金と同額を明日も払えるかというと、ちょっとお財布事情的に厳しいですよね。
今日試合に勝てたからといって、明日も勝てるかどうかは分からないし、
今日特売のお肉が買えたからといって、明日も買えるとは限らないし、
今日帰りに気になるあの子と話せたからって、明日も話せるとは限らないし、
今日できたからって、明日もできるとは限らないことの方が、
世の中には多いですよね。
しかし、なぜか不登校の生徒と関わる時に限って、
親や先生たちは、
今日学校に来れたから、明日も来れるだろう
と思ってしまいがちです。
むしろ、「昨日来たのに、なんで今日来ないの?」ぐらいに思ってしまうかもしれません。
自然の摂理として、
今日あったことが、明日もあるかは分からないというのは、知っているにもかかわらず、
なぜか不登校の子どもと関わる時は、
「明日も学校に行けて当然」
と考えてしまう大人が多いようです。
今日晴れたから、明日も晴れて当然。
今日高級ディナーを食べられたから、明日も食べられて当然。
今日ひいきのチームが勝ったから、明日も勝って当然。
・・・って、これらは直感的に、「正しくない」って判断できる人が大多数ですけど、
今日学校に行ったから、明日も学校に行って当然。
これはなぜか多くの人が、「正しい」と判断してしまう文章なんですよねぇ。
他の文章と構造は一緒なのに、なんでなんでしょう?
なら、不登校の子どもに限らず、
「毎日普通に学校に行っている子もいるじゃないか」というお話も出るかと思いますけど、
「そういう子たちも必死で学校に行っている」
のです。
学校に行くっていうのは、本当にコストがかかる作業ですよ。
ほんと、世の中の子どもたちはよくやっていると思います。
一日一日必死で学校に行って、エネルギーぎりぎりで帰ってくる。
それが上手く充電されればいいですけど、
上手く充電されなければ疲れがたまっていくわけです。
エネルギーの総量も減ります。
不登校の子どもは、
バッテリーの最大値が30しかない状態、みたいなもんです。
だから、ぜひとも、
「今日学校に行ったから、もう安心だ。明日から普通どおり行けるであろう」
という考えは、できるだけなくしてください。
毎日が子どもたちにとって、死に物狂いの一日なのです。
エネルギーという視点で考えてみる
「エネルギーが高い時もあれば、低い時もあるよね」
というお話です。
夜遅くまで(あるいは明け方まで)楽しく遊んだ後、次の日も早朝から予定がある。
でも充実しているから、次の日の予定もバリバリこなすぜ!
という時もあれば、
昼近くまで寝てしまったけれど、なんだか疲れが取れない。
休みができたらやろうと思っていた趣味も、今日はいいや・・・。
なんなら飯も食いたくないし、スマホも放置。とにかく寝よ。
という時もあります。
エネルギーが高い時は、多少の疲れに負けず、
いくらでも予定をこなすことができます。
一方で、
エネルギーが低い時は、嫌なことがあるとなかなか立ち直れないし、
何もする気力が起きず、人と会うのもしんどいという状態になってしまいます。
「元気があれば何でもできる」(byアントニオ猪木)は、
まさにその通りなのです。
どんなことも、急激に変えることは難しいです。
元気がないからといって、無理やり元気を出そうと栄養ドリンクを飲むと、
効き目が切れた時に反動が来て、余計に体がだるくなったりします。
急激にエネルギーが下がることを防ぐために、
できるだけ高いエネルギー状態を保っておきたいですよね。
一人でその高いエネルギー状態を保つのは難しいです。
しかし、仲間がいると、高いエネルギー状態を維持しやすいのです。
僕は不登校だった中学1年の時、とても気持ちが落ち込んでいました。
エネルギーが切れていた、ということでしょうね。
しかし、
適応指導教室に通うようになって、
メンバーがとても楽しそうに毎日を過ごしているのを見て、
次第に笑顔を取り戻していきました。
適応指導教室でエネルギーを蓄えていった僕は、
学校復帰、社会復帰して、
今、不登校児童生徒のカウンセラーとなりました。
みんなで高いエネルギー状態を保ち、
みんなのレベルを上げていく!というのが目標ですね。
このブログも、みんなの
エネルギークラウドとなるような空間にしていきたいです。
人はそれぞれが、それぞれのコミュニティに所属しています。
そしてそのコミュニティを、移動することもあります。
各コミュニティが、
それぞれのメンバーにエネルギーを与える「エネルギークラウド」となることを願っています。
ではでは、本日もお読みいただき、
ありがとうございました。
P.S.
エネルギーが高い状態を保つのが理想ですが、
どうしてもエネルギーが切れてしまうこともあります。
「無理をしてでもずっと元気な状態を保て!」という根性論的な話ではありませんので、
安心してください。
どうか、子どもたちの表情をよく見て、
子どもたちの声をよく聴いてあげてください。
不登校生徒のカウンセラー
ルートより
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