読書も好きですが、ゲームも好きです。
今日はゲーム関連の本の感想を紹介します。
ぼくをつくった50のゲームたち
麒麟のいい声担当、川島さんの本。ファミコンからPS4まで、懐かしいものから最新のものまで遊んでいる様子から、本当にゲーム好きなんだなと感じる。どうやら生粋のオタク気質、熱中気質のよう。ダビスタにハマって競馬新聞を自作し、クラスメイトに配っていたのは驚いた。お金持ちの友達の家で、友達のプレイを見ながらキャラクターをスケッチしたり、芸人仲間で朝までゲームしたり、とにかく熱がすごい。川島さんのように、僕も幼少期の自分に言ってやりたい。30歳越えた大人になっても、バリバリゲームしてるよって。
パパはゲーム実況者 ガッチマンの愉快で平穏な日々
YouTuberという名称が、職業として認識されているであろう昨今。著者の旦那さんの職業はゲーム実況者(そして著者は漫画家)。時には動画配信で、時にはイベントで仕事をする。その合間には、予習のためのゲーム。「ゲームばかりして稼げるなんてうらやましい」とは言えない大変さがしっかり描かれている。消える職業があるということは、生まれる職業もあるということだ。家族を養うパパはかっこいい。
レトロゲームファクトリー
レトロゲームのリメイクを巡り、灰江田は、大手ゲーム会社グリムギルドと対立していた。灰江田のもとに、レトロゲームを愛するプログラマー、コーギーが加わる。ゲームを愛する小さな会社が、大企業にどう立ち向かうのか。某下克上ドラマの、ゲーム会社版とも言えるかもしれない。新しいゲームへの感動はもちろんあるけど、往年の名作を愛する気持ちも年々増してきている。ゲーム好きの社会人に読んでもらいたい。
勝ち続ける意志力
プロゲーマー梅原大吾さんの本。自分を傷つけるだけの努力はしてはいけない。徹夜などで限界突破で得られる結果は実力ではないということ。100の成長ではなく、60の成長をいかに続けるかが大事とのこと。とはいえ、一回は限界を知るというのも大事かもね。好きなものでも限界は必ずやってくるだろうから。すすんで失敗する必要はないが、失敗したらそこから何かを学ぶことができる。
東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない
東大を卒業してプロゲーマーになったときど氏。小さい頃から勉強もできたよう。勉強を最短時間で終わらせて、ゲームの時間を作るためとのこと。目的達成への最短ルートを進む術に長けていたようだ。大学在学中は熱意のある恩師のもと、国際学会で賞を受賞するような研究もしている。その彼がたどり着いた結論は、「論理は結局、情熱にかなわない」ということ。論理で強プレイヤーにはなれるが、観客を魅せるプレイヤーになるには情熱が必要だという。
みんなが知りたかった 最新eスポーツの教科書
ゲームでスポーツ?とみなさん思うでしょう(私も思ってました)。でもスポーツには娯楽という意味もあるそうで、その意味がネイティブの感覚らしい。大手企業がスポンサーになって、スゴいことになっている大会もある。例えばトヨタは、eスポーツのスポンサーになることで、10代~20代を中心に、若者にリーチできる。車離れが叫ばれる現代において、適切な広告先のようだ。なるほどね。体格差がなく、老若男女競うことができるというのも、eスポーツの魅力のようだ。
若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春
定番となっているゲームが産み出された背景を、産みの親にインタビューしたマンガ。マンガなのでさくさく読みやすい。最新のゲームもいいけれど、いろんな背景を踏まえて、過去の名作を遊ぶのもまた面白い。成功したからこういう本になるんだろうけど、中にはチャレンジのまま終わるプロジェクトもあるんだろうなぁ。
マインクラフト 革命的ゲームの真実
表紙でこちらを眺めるクリーパー。ドットで表現された世界には、無限の可能性が秘められていた。会社勤めの合間に、趣味で作ったゲームが、いつの間にか世界で流行っちゃったら、どうなっちゃうの??というのを体験できる。みんなが一度は夢見ることだろうけど、当たっちゃったら当たっちゃったで大変な部分もあるみたいで。シンプルでコストの小さいゲームだったからうまくいったところもあるみたい。
ファミ通と僕 1998-2000
伊集院さんのゲームエッセイ。パワプロをやりたくなってくる。(サクセスでオリジナルチームを作ってオートペナント)伊集院さんはパワプロの新作が出る度プレイしてたみたいだけど、自分はウイイレだったなぁ。マスターリーグをめっちゃやってた。読書を楽しむようになってから、RPGが楽しくなってきた。最近はPS4を買ってしまい、FF9リマスターに夢中。ちょっと前までは、PS3でアーカイブスを買っていろいろ遊んでた。昔の名作は安心して楽しめる。読書も一緒かも。もちろん知らないのに飛び込むのも楽しいけど。
ファミ通と僕 2000-2002
アンタッチャブル、くりぃむしちゅーを交えたパワプロサクセスチーム大会は、今読むとすごいなと思う。当時はメモリーカードを持ち寄ってワイワイ対戦って雰囲気だったもんな。今思うと、あぁいう雰囲気って今はないもんなぁ。オンライン対戦は便利だけど、なんか違う感じ。メモリーカードノスタルジアに浸りたい人は是非ご一読を。
ファミコンに育てられた男
以前からフジタさんの存在や活動は知っていた。ただのコレクターだろうなと思っていた。youtubeでも見かけるようになり、書籍を購入。小学校入学前に母が亡くなり、父は同級生の母の家で暮らすようになったとのこと。小学校2年生から、ファミコンと共に独り暮らしをしてきたフジタさん。ゲームに救われることもあるよなぁ。中一のとき不登校になった自分に、小学校のとき3年間担任だった先生が声をかけてくれた。あえて軽い調子で、「ドラクエ7をやってて休んでるんでしょ」と。実は教育者こそ読むべき一冊なのかもしれない。
ポケモンをつくった男 田尻智
歴史上の人物と同じように、まんがになるのはすごい。それだけ短期間で、広い活躍をしたということだろう。田尻さんは、何かに興味をもったときの探求心がすごい。昆虫の習性、ゲームの攻略をとことん突き詰める。そしてそれを、人に伝えられる形にする。このことから、いきなり作る人(クリエイター、リーダー)になれるわけではなく、徹底的なフォロワー・攻略者という段階を通過することがわかる。徹底的なフォロワー・攻略者になることだって難しい。そういう才能を子どもたちに見つけたら、後押ししたい。教室の子どもたち向けに買った本。
ボクはファミコンが欲しかったのに
とても良かった。僕の小学校時代は、スーファミのカセットやゲームボーイと通信ケーブルを持ち寄る時代だった。高学年の時には持ち寄るものがPSのメモリーカードに変わった。それでもこの作品に描かれている、誰かの家に集まってゲームするシーンや、ゲームソフトを「かしっこ」するシーンは似たような温度で思い出される。今の子どもたちはソフトの貸し借りって殆ど無いだろうな。順番待ちしてゲームすることも少ないだろう。彼らには彼らなりのノスタルジーがこれから訪れるのだろう。僕は僕で、遊んでくれる友達に恵まれて良かった。
ゲームセンターCX 作家岐部の挑戦
ゲームセンターCXの放送作家、岐部さんの本。ゲームセンターCXは有野課長ではなく、他の人で始まっていたかもしれないとのこと。他にも、立ち上げ初期から印象的な回の裏話がたくさん。該当回をもう一度見たくなった。ファンイベントや、公開生放送、海外ロケなど、低予算で始まったCS番組のレベル上げ日記になっている。岐部青年が前職の上司から痛恨の一撃パンチをくらい、ガメオベラになった。しばらく引きこもりだった岐部青年は、ゲームという復活の呪文に出会う。今のパーティに参加したときから物語は始まった。そして伝説へ…。
文学としてのドラゴンクエスト 日本とドラクエの30年史
30年間で10作品が発売されてきたドラゴンクエストシリーズ。2017年には、ドラクエ11が発売された。前半では、ドラクエシリーズ産みの親堀井雄二さんと、日本文学を代表する村上春樹さんの作品の共通点について語られています。2人は同じ時期に早稲田大学に通っていた、っていうのは興味深いですね。後半はドラクエ1~10で堀井さんが描こうとしたであろうテーマについて、考察されています。最新作が出る度に、過去作が見つめ直される。積み重なる経験で、過去が再評価される。それが愛かもしれませんね。
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