こんにちは。
年間144冊の本を読んでいる、
元不登校生徒、現カウンセラーのルートです。
2018年5月に読んだ本は13冊、
読んだページ数は3229ページでした。
3000ページを超えられたのが嬉しいですね。
1日100ページ読んだ計算になりますし。
それでは読んだ順に感想を書いていきます。
1.武道館
「今、この瞬間」の選択が、正解か不正解かは、絶対的なものではないんだと実感した。正解とされる方を選んで傷つく者もいれば、不正解とされる方を選んで自分の生きた心地を確かめる者もいる。後者が悪いとは、この物語を読んだ後では言えない。物語の終盤、「アイドルの恋愛が御法度の時代があった」という内容の言葉がある。日常生活を二の次にしてもステージに立ち続けるアイドルたちが、いつか救われてほしいという、朝井さんなりのリスペクトの気持ちなのかもしれない。選択の是非を振り返る余裕が出てくるのは、いつでも時間が経ってからだ。
2.頭がよくなる図化思考法 (SB新書)
紙の上に脳の中身をアウトプットすると、スッキリする。それは文章だけでは完結しないことも多い。シンプルな図化は、ありとなしに分ける、2軸の分け方かな。それが2×2軸になれば4セルのマトリクスになる。x軸y軸の平面にアイデアをプロットするだけでも見え方が変わってきそう。固定観念を持たずに、○○風にとアレンジできる考え方も大事。図化したときに、ブランクがあっても充分価値があるというのは、なるほどと思った。今そこが未完成というのがわかるだけでも、価値がある。こういった書評を、図化することもできるんだろうな。
3.わたくし的読書 (MF文庫)
テーマに沿った本を何冊か挙げ、著者の大田垣さんが体験を語るという、書評エッセイ。自分の軸がしっかりしている。観察力があって、描写が細かいなぁという印象。そしてユーモアもしっかり忘れない。内容は大人向けというか、サッカーで例えるなら解説席の視点が多いかも。過去はこんな感じだったなぁ。それが今に繋がっているのか、という感じ。やっぱりエッセイはいろんな人の価値観が学べて参考になるなぁ。
4.キケン
面白かった。そして読み終わってから著者の性別を知り、驚いた。物語の中で聴く側だったのね。作中で繰り広げられる、いかにもな男子校っぽさはすごい。同性同士だと悪ふざけもリミッターが外れやすいんだろうなぁ。小説を読むというよりは、アニメを観るみたいにスピーディーに読み終えた。「男子校版、工学系のハチクロ」って感じで楽しく読めた。彼らと一緒に、大学を卒業してしまった間隔。自分も24時間前から仲間と花見の場所取りをしていた、あのときに戻れない寂しさと、いつまでも変わらない宝物の両方に出会うことができた。おすすめ。
5.イキベタ家庭教師
常々、家庭教師とサッカーの監督は似ていると感じる。特に代表監督。指導はできるが、代わりにプレイすることはできない。家庭教師の仕事が受験勉強の指導ならば、僕の仕事は不登校生徒の社会復帰の支援となるだろう。サー・アレックスのようにロッカールームで檄を飛ばすわけでもなく、ペップのように稚拙に戦略を伝授するわけでもない。似ていそうなのは、モウリーニョがマテラッツィと路地裏で泣きながら別れを惜しむシーンか。僕は代表監督です。あなたを応援するサポーターの想いと共に、今日もベンチに座ります。さあ、キックオフだ。
6.アマゾンが描く2022年の世界 すべての業界を震撼させる「ベゾスの大戦略」 (PHPビジネス新書)
Amazonは書籍のオンライン販売から、エブリシングストアを経て、今やエブリシングカンパニーとなった。それはまるで、黒船として来港したように見えたAmazonが、いつの間にか大陸となり、その期間も程なくして、もはや空気となろうとしているようなものだ。スマートスピーカーのアレクサは、Amazonが我々の生活に浸透するスピードをさらに加速させるだろう。日本においては、「三方良し」を大切にする日本文化に、どれ程馴染めるかが課題だ。巨大化した彼らは、顧客という味方も多いが、衰退していく地元企業という好敵手も多い。
7.恋は雨上がりのように 10 (ビッグコミックス)
全巻通して、「間」の素晴らしいマンガでした。絵だけで物語が進むと感じる部分も多くありました。似たような「絵だけで物語が進む」といえば、スラムダンクの31巻かなと私は思いますが、あちらは動的であるのに対して、こちらは静的です。一コマを眺めて、その一コマからたくさんの感情を紡いでいく感覚は、美術館での絵画鑑賞にも似ている感じでした。どんな終わり方でも、どんな結果でも、出会いのご縁って素敵で大切な宝物だ、と感じた作品でした。他のガーデンメンバーの空も、晴れていきますように。
8.まんがでわかる サピエンス全史の読み方 (まんがでわかるシリーズ)
水原杏果は、仕事だけでなく、自分の存在意義に迷っている様子。その杏果の成長を、サピエンス全史のエッセンスに準えて解説している。世の中にある常識は、「フィクションの一つ」だというのが本誌の要旨。一流大学を卒業し、大企業に勤め、仕事に精を出し社会的地位を高めながらも、毎年家族旅行の思い出を作り、子宝にも恵まれ、子育ても順調で、やがてその子も一流大学に…という生活が「常識」だとすると、個人的には結構辛いな。常識について、受け入れる部分と、工夫する部分を見分けるきっかけになる作品でした。原著も読みたい。
9.植物図鑑
男の自分でもイツキには惚れるかも笑。狩りを楽しむ週末は、とびきりの贅沢かもしれない。嫉妬という感情はいつも、関係性の幹を蝕む。そこで枯れてしまうか、枝葉として新たな成長ができるか。何度か枯れる危機を乗り越えることができたなら、いつか花を咲かせたい、実を採ってみたいと思うようになるよね。関係性は、植物と同様に、いつの間にか大きくなっていく。植物との付き合い方は、食べるだけでなく、観て楽しむ、成長を喜ぶ、季節を感じる、などいろいろある。人間関係も同じかも、と、ささやかに竹沢さんに応援メッセージ。
10.見抜く力―夢を叶えるコーチング (幻冬舎新書)
北島康介さん、中村礼子さん、上田春佳さんら競泳オリンピック選手を育てたコーチの本。選手のタイプ毎に関わり方が変わるのはもちろんのことだ。信頼関係作りが必要だな。昨今はスポーツの世界の裏側の暴露が多い。正当な権利を主張するのは必要なことだが、もう少し外野が引いていてもいいのかなと個人的には思う。コーチもオーバーコーチングに気を付けているとのこと。見ている側も、同じかもしれない。
11.阪急電車 (幻冬舎文庫)
自分は群像劇が好きだなと改めて感じた。登場人物みないい人が多い。一部のちょっと残念な人たちも、楽になれるといいな。翔子の「幸せになるはずだったんだけど、ちょっと失敗してやり直し中かな」という言葉に共感した。僕が勤務している教室も、電車のように生徒たちが過ぎ去っていく場所だ。新幹線のように過ぎ去り復帰する子もいれば、各駅停車で着実に成長する子もいる。翔子や時江さんのように、生徒たちを見守り続けよう。某スカッと系TVのようなスカッとするエピソードが多いので、ちょっとしたもやもやを抱えている人にオススメです。
12.恋愛中毒 (角川文庫)
この本を読み終わると、「普通とは?」という議論は意味をなさないような気がしてくる。登場人物はみな、逸脱した部分があるように描かれているが、これは彼らが特別であるというわけではないのだろう。本来、誰もがみな、Horicに至る病を持ち合わせているはずなのだ。ブレーキが遅かった、あるいはアクセルを踏み込みすぎた場合、美雨のような状況になってしまうかもしれない。創路は最初から最後まで一貫して、大きな漢だった。「いい」と「悪い」だけで判断を下すのは、実は辛いことだと思う。曖昧さを抱えながら、僕らも生きていく。
13.語源でふやそう英単語 (岩波ジュニア新書)
いい感じ。参考書もいいけど、新書も勉強に役立つなぁ。tendのコアミーニングは「伸ばす、広げる」で、tentやtensも仲間、等のように、分類してくれている。全16章あって、チェックテストをやってみて間違ったところを確認し、二周目で精読すると英語の力は結構つくと思う。覚えるものはできるだけ束にして、コアミーニング毎に覚えましょう。そうすると、漢字の部首から意味を類推できるように、所見の英単語の意味も類推できるようになるはずだよ。
と、こんな感じの13冊でした。
また楽しく読書して行きたいと思います。
あなたの本選びの参考になれば嬉しいです。
それでは!
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