2020年に読んだ本ベスト10

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2020年に読んだ本は109冊でした。

その中でおすすめだった10冊の感想を紹介します。

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10位 嘘ですけど、なにか?

面白かった。主人公の水嶋亜希は度胸があり、舌戦で修羅場を乗り越えていく。その亜希が、ちょっとしたトラブルに巻き込まれ…という話。登場人物みな頭脳派の小説。「次はどう来る?」みたいな、お互い腹の探り合いで、ハラハラして一気読みした。DEATH NOTEみたいな化かし合いの感じ。作者はビー・バップ・ハイスクールの漫画家さんとのこと。2004年から小説も多く執筆しているらしい。ぜひ他の作品も読んでみたい。

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9位 medium 霊媒探偵城塚翡翠

とあるランキングで1位になっていたので読んでみた。推理作家の香月史郞は、難事件を解決してきた。彼は城塚翡翠と出会う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができるのだ。…と、読みすすめていったところ、そこまで「1位感」を感じない。自分には合わなかったのかなと、途中でやめようかとも思ったが、最後まで読んでよかった。途中で中だるみしても、是非最後まで読んでほしい一冊。

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8位 カエルの小指 a murder of crows

続編もまた面白かった。ましろ(あえてこの表記)のその後が気になる。道尾さん作品は相変わらず、最後まで気が抜けない。a murder of crowsは「カラスの集団」という意味があるらしい。他にもライオンの群れはa pride of lions、キリンの群れはa tower of giraffesとなるらしい。ペルソナの授業場面に出そう(もう出たっけ?)

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7位 そして、バトンは渡された

優子の父は3人いて、母は2人いた。水戸さんも、泉ケ原さんも、森宮さんも、みんな父だった。梨花さんも、産みの母も、みんな母だった。それぞれがそれぞれの得意分野を活かして、優子を育てた。優子の担任の先生が言うように、優子は紛れもなく親に愛情を注がれて育った。優子の家族は、普通ではないかもしれない。では普通の家族とは?1人の父と、1人の母のいる家族は、必ず優子の家族よりも愛情を注いでいると言えるだろうか?答えは難しい。多様性が求められている時代だからこそ、本屋大賞に選ばれた作品なのかもしれない。

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6位 ツバキ文具店

不思議だ。手紙というのは、その人以上にその人を感じるときがある。特に、もう会えない人となれば尚更。作中に挿入される手紙には、迫力を感じる。そういえば、父から時折来る手紙に、私と弟と母は、時々返事を書く。手紙だけで繋がっている家族というのも、あるのだなぁと思い更ける。いつかその手紙が、今よりも重みを増すときが来るかもしれない。別にその時を待つわけではないけれど。今度いい便箋や封筒、筆記具を見つけたら、父宛の手紙に使ってみようか。ポッポちゃんに代書を依頼せず、自分で書くよ。…書けるかな?応援してねQPちゃん。

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5位 マチネの終わりに

この物語―愛という曲芸に彷徨う二人の物語―を読み終わるのに、月曜日の深夜というのはちょうどよかった。その物語は、慣れ親しんだ地を、再び訪れる感覚に似ていた。建物が新しく増えたり、あるいは跡形もなく消えたりしていた街の中で、ただひとつ、揺るぎ無い真理といえば、あのときここで過ごしたことと、いくらか時間が過ぎたことだった。たった数種類の音が、譜面の上で出会うとき、そこには旋律が生まれる。再び静けさを取り戻した敷物の上に立てたなら、悲しみと喜びの涙の色の違いさえ、気づいて気遣い合えるような旋律を奏でたい。

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4位 屍人荘の殺人

どうやら「クローズドサークルの作り方が斬新」な作品のようで。「王道だけど新食感」みたいな?たしかに新しい感じがして、ハラハラして一気読みした。映画もやるようで、ハラハラ感は映画向きな感じ(作るのは大変そうだけど)。ゲームの『428』とか、昔の『金田一少年の事件簿』のドラマとかが好きな人は好きな作品かも。続きのシリーズがあるっぽいので次も早めに読みたい。

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3位 ゴミ清掃員の日常

マシンガンズ滝沢さんの本業はゴミ清掃員で、副業はお笑い芸人。読んでると、ちゃんとゴミを分別しようという気になってくる。特に、可燃ゴミに不燃ゴミを混ぜて捨てるのは迷惑になるようだ。理由は収集車が故障したり、焼却炉に不燃ゴミが溜まるから。焼却炉に不燃ゴミが溜まると、火を止めて、清掃員さんが掃除をするらしい。再び焼却炉に火をともすのに、200万円以上かかるそうな。それが増えると、結果的に我々がゴミ収集に支払うお金も増える(税金が増えたり、ゴミ袋が高くなったり)。今日も誰かの仕事のおかげで、地球は回っている。

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2位 三人屋

父の喫茶店を引き継いだ三姉妹。朝は三女の朝日が、キタキツネの背中ぐらいの色のトーストとコーヒーを出す。昼は次女のまひるが、うどんを出す。周りからはずるずるとすする音だけが響く。夜は長女の夜月が、スナックを経営している。酒を嗜んだあとの食事には「うまい」それしか言葉が出ない。いつしか三人屋と呼ばれるようになる。常連の大輔曰く、―誰もが一度は三人の誰かに惚れる―。人は誰しも、許しを求めているのかもしれない。その許しは、自分で見つけるしかないのだが、その途中で立ち寄りたくなる店がこの三人屋だ。

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1位 52ヘルツのクジラたち

「52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。」と帯に書いてある。そのクジラは、本当は世界で一頭だけではないのかもしれない。聞いてほしくても、受け取ってもらえない声。発する勇気がまだわかない声。それは誰しも、心に秘めている声なのだと思う。時にその声は、暴力という形に変わることもある。他人に向けた暴力や、自分に向けた暴力に。「あの人は潔癖症みたいなもの」「自分の目につくところに汚れがあるのが許せない」と評される人が出てくるが、誰しもそうなる可能性を抱えていると思う。

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と、こんな感じでした。

2021年はどんな本と出合えるかな。

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著者:ルート


不登校の子どもたちの支援者として働いているルートです。中学校1年生の時の不登校体験や大学院時代の休学体験を活かし、同じ悩みをもつ子どもたちの支援者となりました。
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