12冊読めた2018年11月の読書まとめ

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あっという間に12月です。

11月の読書まとめをしていきましょう。

 

2018年11月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3447ページ

 

 

1.第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)
又吉さんのブックレビュー。書かれたのは2011年なので、火花を出版する前。本の表紙が扉で、そのあとに本の紹介が続く…と思いきや、又吉さんのエピソードが始まる。その本に関連したようなエピソードは、面白おかしく、フィクションとエッセイの中間なのかなぁとも感じる。本の紹介はラスト2~3行。でも不思議とその作品を手に取ってみたくなる。又吉さんが、又吉先生になる前の、貴重な姿が伺える。また年月も過ぎてるし、最新のブックレビューも出してもらえたら読みたいな。

 

 

2.ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)
同名短編集に収録されたストーリー・セラーに、side:Bが追加されて一冊の本に。ストーリー・セラーの彼女と、それを支える彼。と、そのストーリーを読む私たち。とはいえ、もしかしたら、私たちの誰もがみな、ストーリー・セラーなのかもしれない。セラーには売り手(seller)と、貯蔵庫(cellar)の2つの意味がある。sellerによって紡がれたストーリーを、cellarに納めていく。それが読書という行為。ストーリーはcellarで熟成され、いつしか私たちを、sellerにしてくれるかもしれない。

 

 

3.きみはポラリス (新潮文庫)
さざ波のような、あるいは部屋にほんのり立ち込めるお香のような小説だった。短編集が11編。作者の三浦しおんさんがお題をもとに作った話だそうな。一番最後のページで、このお話はこんなお題だったのかと確認するのが面白い。お題から始まる物語は非日常のようでいて、物語の形になったときには、いつしか日常の中に溶け込んでいる。この世界のどこかに、物語の舞台がある気がしてくる。

 

 

4.おまじない (単行本)
相変わらず絵がすごい。全てのお話を読み終わってから、もう一度各話のモチーフの絵をじっくりと見た。生き辛さが溢れ出している各話。そんな中でも、「孫係」はなんかほのぼのしたお話だったなぁ。役割に徹することで、深まる愛情もあるのかもしれない。

 

 

5.「文豪」がよくわかる本
明治、大正、昭和の文豪を追いながら、その時代の大きな流れも少し感じられる。(平成の文豪が加わる日も近い。)短命で波瀾万丈なエピソードが多いイメージ。文章を書くということが、今よりも身近でなかったであろう時代。自分の内面に目を向けるのは苦しい出来事だったんだろうな。やっぱり何か尖ったものがないと、物語は生まれないよね。尖りながら苦しんだ時代と、尖りを予め強制されるような時代では、果たしてどちらが幸せなのだろうか。

 

 

6.ボクはファミコンが欲しかったのに
とても良かった。僕の小学校時代は、スーファミのカセットやゲームボーイと通信ケーブルを持ち寄る時代だった。高学年の時には持ち寄るものがPSのメモリーカードに変わった。それでもこの作品に描かれている、誰かの家に集まってゲームするシーンや、ゲームソフトを「かしっこ」するシーンは似たような温度で思い出される。今の子どもたちはソフトの貸し借りって殆ど無いだろうな。順番待ちしてゲームすることも少ないだろう。彼らには彼らなりのノスタルジーがこれから訪れるのだろう。僕は僕で、遊んでくれる友達に恵まれて良かった。

 

 

7.あなたの人生は「選ばなかったこと」で決まる 不選択の経済学 (日経ビジネス人文庫)
機会費用や付加価値について学べる本。先日指導していた小学生の社会のプリントに、「お店の商品の値段はそこまでに関わったあらゆる人の経費によって決まる」のような文章があった。この本を読んで補足するなら、商品の価格には廃棄された商品等の経費も積み重なる。たしかに我々はそこで学んでいるのだが、如何せん目の前の商品のみに価値を見出だそうとしてしまう。物自体の価値情報は均一化されてきたから、市場は体験価値にシフトしている。VR等が更に発達すれば、リアルな体験の価値は相対的に更に高まりそう。あとがきの恋愛の結末も必見。

 

 

8.旅猫リポート
後半の方は布団の中でぬくぬくと読んだのだが、悟の境遇に感情移入してしまい、枕に雫が滴った。変化をプラスにとらえ直していく悟。自分の変化を通じて、他者の変化にも敏感になれる悟。そりゃあモテるわな。人間にも、動物にも。これからますます寒くなる時期に、心と目元を暖めてくれる物語。このリポートを読み終わる頃には、しばらく会いたかったけれど会えなかった人に、出会えるかもしれない。

 

 

9.罪の余白 (角川文庫)
暗くて冷たい部屋のような物語。まるで加奈の部屋にいるような。素敵な良さを持っているのに、ダークサイドに落ちてしまった咲。孤独を避けるべく、咲に依存する真帆(時に大胆な行動をとる)。生き辛さを抱えてきたであろう早苗が、この物語の暖かさの象徴になっているのが興味深い。塗り固めた嘘は、間違いなくいつか剥げていく。「戦わずにはいられない」と説明されたベタは、「群れずにはいられない」人間の描写なのだろうか。いじめから発展した高校生の死と、それを取り巻く周囲の心の動き。その一ケースがこの物語には納められている。

 

 

10.GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
ギバー(与える人)とテイカー(出し抜く人)とマッチャー(バランスをとる人)の3種類の性格がある。共通の価値観を持ったコミュニティではギバーになりやすい。テイカーは「成功」を人を出し抜いて自分が得するものと考えている。一方ギバーは他人にプラスの影響を及ぼす個人的なものと考えている。コミュニティの成長を考えるなら、後者の方が効果的だ。「情けは人のためならず」の事例がたくさん書かれている本。

11.野良猫を尊敬した日
最近、エッセイが好きだ。小説も好きだ。どちらも読んで楽しい。エッセイを小説(フィクション)、小説をエッセイ(ノンフィクション)のように読める瞬間がある。空想か実体験かはあまり関係なく、自分に近いかどうか。同素体だったり、オクターブ違いの音だったりって感じられるときがその時だ。穂村さんは「自分の弱さ」をテーマに本著を書いているようだが、弱さをさらけ出せることは強さだと思う。「自分の弱さについてあれこれ考えて、(中略)それで御飯が食べられる日が、一日でも長く続きますように」という願いがまたいい。

 

 

12.セクシーな男、男前な女。/なぜあの人は特別な存在になるのか
サッカー好きあるあるとして、思わず唸ってしまうようなプレーを「エロい」と表現することがある。そこにはワールドクラスのセクシーさが含まれている。でもそれは、スーパープレーのことではない。ハイライトに映らないような、フルマッチの映像を見なければわからない部分である。「ハイライトで強調されない部分の味がわかること」が、セクシーさを象徴するように思える。表紙に見とれて買ってしまった僕だが、サッカーとの関連を予測して買ったのである。…こんな強がりを言っていては、まだまだイニエスタのようなセクシーさは醸し出せない。

 

 

と、こんな感じで12冊でした。

11月まで119冊読んだかな。

12月は何冊読めるでしょうか。

 

みなさまも良い読書ライフを。

 

 

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著者:ルート


不登校の子どもたちの支援者として働いているルートです。中学校1年生の時の不登校体験や大学院時代の休学体験を活かし、同じ悩みをもつ子どもたちの支援者となりました。 メールでお子さんの相談を受けたこともあります。お困りでしたら、何か力になれるかもしれません。

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