まんがで読破シリーズの感想まとめ

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よく読むシリーズのうちの一つに、「まんがで読破」シリーズがあります。

日本の名作、世界の名作をマンガで説明してくれるシリーズです。

読書したいけれど、活字ばかりの本はちょっと・・・というあなたにとてもおススメです。

1.神曲 (まんがで読破)
地獄、煉獄、天国を旅して、ダンテが何かを悟っていく。神話に出てくる人たち(神様?)が何人か出てくる。庶民代表みたいな感じで「私はこういう罪を償うためにここにいるのです」と話す人もいる。悩み、苦しみ、闇の世界に落ちたとき、そのまま這い上がれなくなるか、光に導かれて新しい役割を担えるようになるか。ちょっと抽象度は高いけれど、不登校からの回復の物語として読めなくもないな。

2.罪と罰 (まんがで読破)
この物語には、自分の欲望を叶えるために手段を選ばない人と、自分の苦しみを耐えて人の幸せを祈れる人が出てくる。前者の方が満たされていそうだが、そうではないかもしれない。心という点では、後者の方が満たされているのかもしれない。夢から覚めたラスコーリニコフは、ソーニャを抱き締めながら悟った。「人生には耐え難い苦しみと、限りない幸福があること」を。

3.死に至る病 (まんがで読破)

皆多かれ少なかれ自分自身に絶望を抱いている。キェルケゴールはそれを「死に至る病」と呼んだ。誰しも今の自分には満足していない。変わりたいという思いを持っている。テーゼはアンチテーゼを産み出すが、その2つが統合されたとき、どちらも含んだジンテーゼとなる。人は感性的に、刹那的に生きることもできるが、残るものは少ない。倫理的に生きることもできる。とはいえ、自分を見つめ続けるのは辛い。キェルケゴールの言う「死に至る病」は、自分が自分である責任を放棄してしまうこと。逆風の中でも、前を向いて歩き続けなければならない。

4.こころ (まんがで読破)
先生は想う。「静が好きだ」「苦しい生活をしているKの力になりたい」。但しそれは、パノプティコンの要にいる自分の視点からのみ成立する想いだった。(先生から見た)独房の壁が取り払われ、静とKが関わるようになったとき、2人への想いは一変する。だから新たな想いが生まれたのか、先生は「人間全体を信用していない」。先生は「自分を本と酒で生き埋めに」してなんとか生きてきた。だがそれももう限界かもしれない…。時代の移り変わるとき、先生は次の時代を生きるものに、想いを託して、幕を、引こうとしている…。汽車は走る。

5.カラマーゾフの兄弟―まんがで読破
ああいうエンディングは時代の現れなのかなぁと感じた。『罪と罰』もちょっと似てたしね。イワンはデスノートの夜神月っぽいなぁ。グルシェンカはすごいファムファタルだ。でもドミトリーへの想いは本物なのかなぁ?難しい。最低でも文庫三部作は重厚だなぁ。いつか原著を読んでみたい。

6.破戒 (まんがで読破)
タイトルは戒律を破るって意味かな。差別のお話。人の弱さゆえ、何か批判の対象をもって、優位に立ちたいんだろうなぁ。違いを知るだけなら区別なんだろうけど、そこに優劣が生まれると差別になるのかな。例えば不登校において考えてみると、生まれながらにして不登校の人はいない。関係性の中で、誰しも不登校になりうる。不登校の過去があっても、未来が曇ることはない。むしろその経験をバネにしている人を、多く見てきたつもりだ。そしてそんな支援をしていきたい。みんな違って、みんないい。

7.学問のすすめ (まんがで読破)
下級武士出身で、身分制度に悩んだ福沢諭吉先生。まずオランダ語を学んで、遥々江戸に赴く。しかし、開国間もない中「時代は英語」という流れに戸惑う。そこからまた英語を学び、アメリカに近代文化を学びに行く。帰ってきて次は英国に渡り、議会について学ぶ。そしてそれを本に書き、世界はこうなっているんだというのを世に伝えたとのこと。新たなことにチャレンジする姿勢、学んだことを広める姿勢が必要なんだなぁと感じた。今の時代にも共通している気がする。

8.武士道 (まんがで読破)
武士道は以下の6つの考え方から成り立つ。「義」正しい道を貫く。「勇」義を貫く勇気。「仁」武士の情け。「礼」謙虚さ。「誠」武士に二言なし。「名誉」恥を知り、その逆の名誉を守る。以上6つはバランスが大事だ。例えば「「義」に片寄れば固くなり、「仁」に片寄れば弱くなる」(伊達政宗)。「恥」を恐れるあまり、他人を責めすぎてはいけない。「堪忍は無事長久の基」(徳川家康)。武士道は時代とともに変化する。「桜の花のように、四方の風に吹かれたあと、人生を豊かにする芳香を運んで人間を祝福し続けるだろう」(新渡戸稲造)

9.雇用・利子および貨幣の一般理論 (まんがで読破 MD134)
ケインズと妻のリディアの関係がとても良かった。終盤でホロリときてしまった。失業の定義は2つある。自発的失業と摩擦的失業。(ただしその2つでは不十分とも)ケインズは不況を引き起こす価格の引き下げをしない方がいいと述べている。一企業が労働時間を減らしても、家庭が困窮すると、妻や子なども働くようになる。結果的に、社会全体の労働供給量はさらに増す。企業は実質賃金を見ながら雇用を考えるが、労働者は賃金の上下に応じて労働量を調節したりはしない。一国の貿易黒字は他国の貿易赤字。まるで自国の不況を輸出しているよう。

10.マクベス (まんがで読破)
これもダークサイドに落ちる系の話か。悪いことをして何かを得ても、ずっと罪悪感に付きまとわれるんだなぁ。シェイクスピアの、これはフィクションだろうけど、最近の時代は私欲に負けた権力者の失墜が目立ってるな。いつの時代も、お天道様は見ているということかな。

11.資本論 (まんがで読破)

安く買って高く売るというのが資本主義の考え方。労働者は、雇用者にとっては商品となっている。その雇用者も、金融の世界から見ると商品となっている。バランスが保たれているうちはいいが、崩れるとまず労働者に皺寄せが来る。AIの発達で、労働者は少なくてすむ時代になるだろうが、それがいいことか悪いことかは今のところわからない。

12.続・資本論 (まんがで読破)

前回のまんがの続き。生産期間+流通期間が、資本の1回転となる。商品を売ってお金を得るところまでで1サイクル。事業拡大した末の、業績悪化で在庫を抱えて、支払いができないというストーリーが描かれている。身軽さがとても大事な時代になってきた。

13.斜陽―まんがで読破
以前「100分de名著」でちらっと見て、気になって青空文庫をダウンロードしていた。中盤まで進んで、なかなか読了できていなかった。漫画版で読了。最初にいるポジションから、少しずつ交代していく人生と、苦しいポジションに身を置き、一生を終えることの、どちらが辛いのだろうと思った。誰しも、獲得と喪失を繰り返して生きている。かず子が言う、「女がよい子を産むために、戦争や平和がある」という言葉は、重みがある。周りも、よい子を支える立場でいなければならない。その一人として、できることをやっていこうと思う。

 

14.グレート・ギャツビー (まんがで読破)
ダークサイドのプリンスのお話かな。展開がとても早かった。細かいところは、小説版を読んでみたい。大富豪は、妬み嫉みも多いんだろうな。自分に反発する力には、より強大な力でねじ伏せるっていうのが、ダークサイド側のやり方なのかな。最後に出てくるギャツビーのお父さん。我が子をジェームズと本当の名で呼ぶ彼の教育で、ギャツビーは大きな力を手にした。最後の仕上げ、「精神を高める」ということがどれだけ大変なことかと学んだ。「流れに押し戻されるボートのように、過去に立ち向かいながら前に進む」のは、本当に大変だ。

と、こんな感じです。

他にも読んだら追加して行こうと思います。

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著者:ルート


不登校の子どもたちの支援者として働いているルートです。中学校1年生の時の不登校体験や大学院時代の休学体験を活かし、同じ悩みをもつ子どもたちの支援者となりました。 メールでお子さんの相談を受けたこともあります。お困りでしたら、何か力になれるかもしれません。

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